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なぜピアノ調律が必要なのでしょうか?

「調律なんてやらなくてもいいのでは」という声を聞く事があります。改めて「調律は大切」というお話をさせていただきます。

ピアノは、頑丈な鋳物(金色の鉄)が入っているので、丈夫なイメージを持っていらっしゃる方も多いと思いますが、ピアノの弦をとめている釘(ピン)を支えているのは鋳物の奥にある木です。
その木にピン(釘)が打ってあり、弦を約90kgの力で引っ張っています。例えば、大黒柱に釘が打ってあるとします。その釘にお母さん、お子さんの重さに加え、もう少しの重さが毎日ぶらさがっているような状態なのです。 ピアノの中にはそれが約230本もあり横に長く打ってあるので、ねじれを防止する為に鋳物があるという構造になっています。

なぜピアノ調律が必要か?

毎日90kg位の力で引っ張られている木は毎日少しずつ狂っていきます。それが一年も経てばそれなりに狂ってきますので、弦を引っ張り調整をする、これが「調律」です。

長い間放置して大幅に直すより、こまめに調整をし続けると鋳物の奥にある木が楽でいられます。という事は、ピアノが長持ちするという事です。
木材は年数が経つと細胞から水分が抜けて、ピンをくわえる力が弱くなります。ピアノは、耐久年数の長いものですので、木への負担を少なくするとより良い状態で使っていただく事ができます。

是非、お子さんのピアノをお孫さんが使っていただけるように。
この使い捨ての時代、物を大事にして長く使用する心も次の世代に伝えていただけたら嬉しく思います。